本展は九州国立博物館が開館前から準備をすすめてきた大型特別展です。
いまからおよそ1000年前、唐王朝の滅亡によってアジアは新たな時代を迎え、北アジアの草原地帯には大契丹国が生まれました。巧みな騎馬戦術と唐を継承する高い工芸技術は、彼らを美の世紀へといざないます。その名は世界を駆け巡り、ロシア語の「Китай(キタイ)」、英語の「Cathay(キャセイ)」のように、中国大陸を指す言葉として「契丹」の名はいまに息づいています。
仏塔に納められた極彩色の品々、異国の香りただようガラス細工、貴人を飾った宝飾品の数々。長くユーラシアの一角に埋もれていた、あまりにも清らかで典雅な文化芸術。本展はこの美しき契丹文化の世界を、契丹を生きた3人の女性にまつわる品々などからひもといていきます。
まなざしを熱くすれば心が躍り、果てなき美の世界に胸は高鳴る。契丹の文化には、1000年の時を超えた深い魅力があるといえましょう。
左上から「獅子文盒」「鳳凰簪」(赤峰市博物館蔵)、「指輪」「鏡箱」
中央「龍文腕輪」右「彩色木棺」
※「鳳凰簪」以外は内蒙古文物考古研究所蔵




